暗号通貨市場は混乱状態にあり、前例のないボラティリティの中でステーブルコインを現金化しようとする投資家が増えている。
テザー(Tether)は現在、tether.toで1テザー=1ドルの償還を維持している。ただし、tether.toで償還するためには、ユーザーのKYC確認、150ドルの支払い、最小取引金額100,000ドルなどの制限をかけられている。
テザーは2015年2月に上場したイーサリアムトークンであり、単位は USDTである。大きな特徴は、米ドルとペッグ(為替レートが固定)されている点である。米ドル通貨と同一の価値を保ちつつも、暗号通貨であるため利便性が高く、相場の不安定性も回避できるため人気は高い。
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テザー社のCTO パオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)氏は、「2008年型の金融危機をモデルにシミュレーションを行い、同様の状況が発生する場合はすべての償還に対応し続けることができる」と宣言した。
またテザー社は以下の声明を発表している。
「今週の市場の動きにより、投資家の間では混乱が広がっているが、テザー社は通常通り営業を続けていることをご報告する。
テザーは以前と変わらない償還に対応しており、認証された顧客(許可された管轄区域内)は Tether.to でUSDTを1米ドルで償還できる。直近 24 時間でも、テザーは 3 億 USDT以上の償還に対応し、今日もすでに 20 億米ドル以上償還を問題なく処理している。
テザーは、複数のブラックスワン現象や非常に不安定な市場環境の中で安定性を維持している。過去の大きく市場が変動したタイミングにおいても、テザーは認証済みの顧客からの償還要求を拒否したことは一度もなかった。テザー社は今後も、常にこの姿勢を貫く。
テザーは、市場で最も流動性の高いステーブルコインであり、短期国庫証券、マネー・マーケット・ファンド、A-2以上の格付けを受けたコマーシャル・ペーパーを保有するなど、現金および現金同等物で構成される強力なポートフォリオに支えられている。テザー社の準備金の額は毎日発表され、1日に1回更新される。」
最新の準備金情報:
https://tether.to/en/transparency(原文:
https://tether.to/en/tether-continues-to-honour-all-redemptions-from-verified-customers-during-market-volatility-on-track-to-process-2bn-today)テザーのメリットは価格変動が少ない点にあるが、それを維持するためにはテザー社の安定した運営が必須である。また、テザーも暗号通貨の一種であるということを忘れてはならない。不換紙幣の価値に紐づいたステーブルコインであっても、常に暴落のリスクを考えながらトレードを行うことが大切だ。