デジタル資産管理会社コインシェアーズ（CoinShares）社のレポートによると、弱気相場の中、先週、ビットコインファンドから4.53億ドルが出金された。この出金額は過去6ヶ月間の入金額を上回り、ビットコインファンドの運用資産総額（AUM）は245億ドルにまで減少し、2021年初頭以来の最も少ない額となった。
先週の出金額は過去3番目に多く、コインシェアーズが追跡する全ファンドの運用資産総額の1.2％を占める。過去最高は2018年の弱気市場での1.6％の流出である。
資金の流出はビットコインファンドに集中しおり、他のファンドは入金額が上回っている。イーサリアム（ETH）ファンド（1,090万ドル）、カルダノ（ADA）ファンド（80万ドル）、トロン（TRX）ファンド（10万ドル）、ポルカドット（DOT）ファンド（20万ドル）であるが、ビットコインからの出金分を相殺するには至っていない。
近日、米連邦準備制度（FRB）やカナダ銀行などの中央銀行はインフレ抑制のために利上げを実施した。カナダ銀行は今月初めに金利を1％から1.5％に引き上げた。FRBは金利を1％から1.75％に引き上げた。利上げは債券利回りの上昇につながり、暗号通貨を含むほとんどの金融市場に影響を与えた。多くの投資家にとって、ローリスク・ハイリターンの債券は暗号通貨ファンドよりも魅力的なのかもしれない。
ここ数週間、暗号通貨の市場状況はセルシウス（Celsius）、ブロックファイ（BlockFi）、 ボイジャー・デジタル（Voyager Digital）などの融資プラットフォームやヘッジファンドのスリーアロー・キャピタル（Three Arrows Capital）の経営に影響を与えている。
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